今日はずいぶん遅い時刻の更新になってしまいました。夜と朝の境界、僕は好きです、はい。
今宵はちょっと脇道にそれて、ちょっと違った視点からの「死」をお届けしようかと思います。

現在の脳医学では幻覚や超常現象などについての研究も盛んに行われています。その中で、いわゆる臨死体験を、てんかんの一種であるとする説があります。人は 死に至るとき、脳が何らかの理由で虚血や酸欠の状態になることがあります。酸素が足りなくなれば脳細胞はすぐに死滅を始めますが、それを抑制するために分泌される物質がレセプターを刺激し、ニューロンから特定の電気信号が発せられるために幻覚症状を起こす、というものです。てんかんが脳内の電気信号の「オーバーロード」から生じることは分かってきていますし、てんかん患者の中に臨死体験やアブダクション体験をする人が多いことも分かってきています。多くの体験談は体験者の生活環境や経験に影響されることが多く、一方でその体験がなされた状況には特定の傾向がみられるということもこの説を裏付けています。この説は唯物論の一環、科学原理主義として語られ、死後の世界や神の存在を否定する証拠とされることがあります。しかし、一方でその対極にあるとされるオカルト研究家や宗教家たちもこれに興味を示しています。脳そのものの存在の根拠を考えたとき、それは逆に神や創造主の存在の証明にもなりうるからです。キリストの変容や、パウロの改心がてんかんの発作だったのではないかという説もありますが、ここでは長くなるので触れないことにします。しかし、いずれにせよ、 死や神に関して深く知ろうとする時、自然科学の中で近年までまったくと言ってよいほど開拓されてこなかった脳という分野が新しいカギとなる可能性を持っているのは確かなことです。一方でDNAやミトコンドリアの解析も、死の解釈に一石を投じる可能性があります。すでに「わがままな遺伝子」など、生命でなく DNAを中心にした死生の解釈が唱えられ始めています。

今日はここまでです。また明日からメインストリームの「死の思想史」に戻ります。
それではまたいずれ。主にありて。
マロでした。( ・ิω・ิ )/